2014年6月30日月曜日

「8」にまつわるエトセトラ。

こんにちは、スタッフのひぐこと申します。
東京国際レズビアン&ゲイ映画祭で、広報を担当しております。気づけば、今日で6月も終わりですね。いやはや…早いものです!

7月、いよいよ 朗読劇「8 -エイト-」が上演されます。また、同テーマのものとして、映画祭では ドキュメンタリー映画「アゲンスト8」の上映も決定しており、それらに先駆けて、プレイベントとして 読書会「8 -エイト- 」も開催が決定しています。
どうぞ皆さまには、7月を『8づくし月間』としてお楽しみ頂ければと思っています。

さて、このブログをお読みの方に一度お聞きしたいのですが、そもそも“8”って何の数字かご存知でしょうか?ホントに今更なお話で恐縮ですが…(汗)
日本では、なかなか馴染みの薄いトピックかもしれないと思いましたので、あらためてご説明させて下さい。

「8 -エイト-」の公式サイトやチラシにも記載させて頂いているのですが、“8”とは「Proposition 8(日本語で訳すと、提案8号)」から由来する数字です。
…ていうか「Proposition 8」って何よ、という突っ込みがすかさず入りそうですが、同性婚を禁止すべく、カリフォルニア州憲法の改正を求めた提案(憲法改正案)です。

もともと、カリフォルニア州では2008年5月に同性婚が認められて、6月からは次々と同性カップルの結婚が成立していったのですが、2008年11月に住民投票によってこの「提案8号」が採択されたことで、カリフォルニア州における同性婚は、認められてからわずか半年で再び禁止されてしまいました。
結果、多くの波紋が巻き起こり、2009年5月に2組の同性カップルが抗議のため、カリフォルニア州を提訴し、2010年1月から「提案8号」の是非を問う裁判が始まりました。この連邦地裁での訴訟こそが、今回の朗読劇「8 -エイト-」のモデルになった裁判なのです。

ちなみに、朗読劇のモデルになったこの第一審の判決後も戦いは続き、2013年6月に、連邦最高裁判所が「上訴に値する法的地位がない」という理由で、「提案8号」の支持者の訴えを棄却し、それを受けて同性婚が再び合法になりました。

今年の映画祭で上映されるドキュメンタリー映画「アゲンスト8」は、二組のカップルが裁判に挑むところから、勝利を勝ち取るまでの内幕を追いかけたものとなります。
ですので、朗読劇「8 -エイト-」(オモテ)とドキュメンタリー映画「アゲンスト8」(ウラ)をあわせてご覧いただければ、同性婚を巡る歴史的な裁判の全貌が、お分かり頂けるかと思います。

ちなみに、読書会「8 -エイト-」では、
Kimi's G-Spot」編集長の菅野紀美さん主催で、アメリカ同性婚裁判の顛末を追った本「Forcing the Spring(ジョー・ベッカー著)」を題材に、“8”に関わった主要人物たちの姿を洗い出し、共に語り・考え・体験するオープンなイベントを、7月6日(日)13時より東京ビジネスホテル2階ラウンジにて開催します。(※要予約)

読書会と聞くとちょっと堅苦しそうですが、誰でも話せるオープンな読書会です。資料や映像を観ながら、ときには台詞などを発しながら、より深く、楽しく、“8”を体験いただけるのではないかと考えています。
ちなみに、公式Twitterアカウント(@KimisCelluloid)でも情報発信中ですので、ぜひチェックして下さいね♫

ということで、ざっくり“8”の基礎知識をお伝えいたしましたが、ご理解いただけましたでしょうか…??
ぜひこの夏は、“8”体験を通じて、皆さまにたくさんの発見・気づきが生まれますように!

※各イベントのリンク先はこちらです。

0 件のコメント:

コメントを投稿