2014年6月20日金曜日

裁判傍聴&通し稽古

 こんにちは、スタッフSです。

 618日はフィールドワークと称し座組みのみんなで、裁判の傍聴に行って参りました。「8 -エイト-」は法廷劇ですが、キャストもスタッフも実際の裁判を見たことがない人がほとんど。実際の裁判を見ることで、「8 -エイト-」に活かせるものを模索してきました。


 東京地方裁判所。
 残念ながら建物内部はセキュリティの問題で撮影できず。しかし、入るのはすごく簡単でした。入り口で持ち物検査を受けて、受付にあるその日開廷の裁判の一覧表を見て、それぞれの法廷の部屋に行くだけ。各法廷に警備の方はいらっしゃいますが、裁判中も自由に出入りできるという意外な気楽さ。
 裁判員制度が導入されてから一般の傍聴の敷居を下げたのか、それともその前からそうなのか分からないですが、意外と開かれた場所なんですね、裁判所。

 スタッフSは90分ほどの滞在で4件の裁判を傍聴しましたが、印象に残ったのは、当たり前ですが一つ一つ雰囲気が全く違うということ。法廷に4人(裁判官、原告、被告の代理人、書記官)しかいないような民事の小規模な裁判では、まるでごく内輪での打ち合わせかのような雰囲気でことが進んでいきます。裁判官も法の論理で裁いているというより、町内会の年長のおじさん(← by キャストの遠藤麻衣さん)が場を取り持っているというような感じ。
 逆に、法廷に何十人も関係者が集まり、裁判員も参加している裁判は、まさにフォーマルな“舞台”上でのプレゼン合戦という雰囲気。弁護人の論告では用意している原稿を読み上げる中に、抑揚をつけるところがあったり、裁判員に向かって訴えかけるところがあったりと、かなり見せ方を意識して練習してきていることが伺えました。
 ただ、全く雰囲気の違うそれぞれの裁判の中でも、どれにも共通していたのは、生身の人間どうしの駆け引きなんだということ。原告、被告、代理人、いろんな人のいろんな思惑が絡み合った駆け引きがそこでは展開されているように見えました。
 そういった人間っぽさを「8 -エイト-」でも表現したいですね。
 
 裁判傍聴の後は、移動しての稽古。今回の稽古では、本番での立ち位置や動線が定まってきたこともあり、初めてまとまった長さの通し練習を行いました。
 こんな感じ。

 
 
 スタッフSは各登場人物の立ち位置の関係が今回はかなり重要になってくると思っているのですが、うーん、稽古場が本番の舞台より狭かったこともあって写真じゃあんまり伝わらないですね。
 法廷内とその他の場の対比を作りつつ、しかし、二つの場をまたぐ動きも織り交ぜていくことで、その対比もまた相対化されるような、そんなイメージ。
 「8 -エイト-」はそんな感じで、徐々に本番に向けた形が整ってきています。
 スタッフS的なキーワードは“構造”“領域”“越境”“揺らぎ”です(今考えた)。
 本番を乞うご期待!

 公演の概要はこちら!http://tokyo-lgff.org/2014/about/8intokyo
 

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